seigen's world 辻 清玄の若き日

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2009年6月12日
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あしたさぬきブログで「書道事始め」を連載中。
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 <書家 辻清玄の世界へようこそ!>

 香川県高松市に在住の書家の辻清玄です。日本書道協会の連鎖教室開設資格者、文部科学省後援の硬筆及び毛筆書写技能検定指導者です。実際に個人や企業から筆耕の仕事を受注したり、教室で硬筆や筆ペンなどを教えています。書道歴はクロニクルで紹介していますのでご覧ください。

 このホームページは、私が考える「書道の世界」や「これからの書写世界」についての覚書の役目をするものです。

 日本人の日常生活は自分で「日本語で文字を書く」ことから成り立っています。一日たりとも字を書かないで済む日はありません。清玄の実用書の世界では「自分の字」を大切にすることから出発しています。長年慣れ親しんだ字は「自分そのもの」です。自分の字を変えるということは自分を変えることに他なりません。まさに禁断の領域です。
 
 誰しもこの「呪縛」から簡単に逃れられるものではありません。であるならば、今現在の自分の字を根本から作り直すのではなく、見栄えをよくする技術を学んだ方がベストに違いありません。うまくすると、性格も変わるかもしれません。それもよい方に。本当に楽しみですね。

 まずは、初心に戻ってみましょう!

 何でも最初が大切。世の中には、人に頼れる部分と、自分で発見する部分があって初めて成し遂げられることがあるのです。そうでなければ努力のし甲斐がありません。
   
 人生は山あり谷ありといろいろなものがあって成長があるのですから問題が発生したら、まずそれを観察して次に活かしていかなければなりません。それこそ目を皿のようにして「それ」を観察することから始まるのです。

 世界的な新型コロナパンデミックで自宅籠城が普通になってしまったこの頃。習字教室、競書展覧会が開かれないせいかどうかは分かりませんが、書道人口が増えたという話は出てきませんね。リモート書道を計画している猛者もいるようですが、老人の多い書道界で果たして普及するかどうか今後の推移を見ていこうと思います。

 最近、パソコンで書道をやってみないかという話があり、そこでいくつかの案を提示した結果、デジタル書道なるものを実施することになりました。デジタルデバイドも何のそのの世界が出現するのでしょうか?
※工事中
   
<コラム>
 最近になって、「コンピュータ書道ブーム」も一巡したのか「筆書きの案内状」とか「筆書きによる宛名書き」などの需要が復活してきているようです。ただし、大量の注文のある企業は少しでも安価な金額で納品してくれるところを捜しているようです。何事も節度のある折り合いが大切です。

 一時期、高度な技術の必要な「賞状」や「巻物」、「掲示文」、「祝辞」なども「ワープロ化」が進んでいました。しかし、「エコロジー」とか、「電力節電」とかの影響でパソコン自体が長時間使えなくなってきて、パソコンの使い放題が許されなくなる時代が始まりました。その影響やら、コンピュータの文字の単一性に飽きてきたから「手書き文字」が見直され始めたのかもしれません。

 「書道技術」は「農業技術」とよく比較されます。新規農業従事者が「さあ、明日から米を作ろう、野菜を作ろう」と言っても、「耕作用田」、「耕作ノウハウ」、「水利」、「種や苗」、「肥料、農薬」、「耕作機械、刈取り機械、田植え機」、「作業用納屋」「天気に左右されても構わない作業時間」が無ければ掛け声だけで終わってしまいます。理想論だけでは食べ物はできないということです。お金と知識と時間と根気と人間関係能力が必要です。この点は普通に商売をするのと一緒です。

 書道も同様で「書写用紙」、「墨、墨液」、「筆」、「書体確認用専門辞書」、「各種サイズの下敷」、「各種サイズの落款」、「各種書写技能の上位資格」、「展覧会受賞実績」、「展示会、納入実績」などが必要です。注意すべきは、顧客の要望によっては「見積金額」がトンデモナイものになることがあることです。それは墨だけを考えても数百円から数百万円のものがあることを知ればさもありなんと納得できるはずです。これを分かりやすく顧客に説得しなければなりません。そして、出来具合を見ながら全体を調整することも農業と似ています。技能以外の出費や購入が前もって必要なので、「一朝一夕」に手書き文字の注文を受注できるわけではありません。

 最近のコンピュータのUI(ユーザー・インターフェイス)の激変についていけない層もチラチラ出てきているようです。第2の「デジタルデバイド(情報格差)」です。今まで慣れ親しんだやり方が通用しないコンピュータ(パソコン)の出現です。

 さらに最近はVR(仮想現実)からAR(拡張現実)へとコンピュータは進んでいます。ありもしないものを見せる技術が投入されているのです。これが書道界にどういう影響を及ぼすのか?興味津々です。

◎ペーパーレス時代が本格化して、ちょっと前からマンガや絵画がコンピュータで書かれる時代になりました。書もそのうち完全に「手書き」がなくなって、機械(マシン)が書くようになるのでしょうか?しばらくは旧世代の人が残っているので、いきなり明日からということはないでしょうが、20年先にはどうなっているか分かりません。人間の感性が後の世まで残るようならば、希望はあります。

◎AI、ブロックチェーン、ヒューマノイドロボットなど人間の頭上を飛び去る用語が日常に入ってきて、「シンギュラリティ」がどんどん近づいて来ています。それとも脳の老化が進んでいるのでしょうか?

◎河野大臣の突然の「印鑑全面廃止」宣言に驚いている印鑑製造業者さんが多いと思います。極端な廃止論は「印鑑業界の崩壊」を招き、雇用の消失、印鑑を使用している文化の消失を招くのではないでしょうか?書道で言えば、落款・雅印、雅号印はどうなるのでしょうか?業者がなくなれば、自分で作る?でも業界がなくなれば、材料さえ手に入らなくなるのではないでしょうか?
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